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ACTION REPORT

2020年ZENKAIRACING eSports Teamの軌跡とNEXT ACTION

ご挨拶

2020年シーズン、未曽有の新型ウイルスに翻弄された1年でしたがZENKAIRACINGとして初めてesportsへの取り組みをはじめ、大きな成果が挙げられました。木村偉織(#71号車)、前田大道(#72号車)、兒島弘訓(#75号車)、蘇武喜和(#77号車)、地頭所光(#79号車)という、非常に魅力的でリアルレースでも実績と速さを持つ5名のドライバーとチームを組めたこと、また技術面、ファイナンス面、マーケティング面でも多くの方々のサポートがあったからこそ、ZENKAIRACING eSports Teamとして1年間活動し、2020年7月には株式会社ゼンカイレーシングとして法人化も果たすことができました。これからも継続して独自のレーシングシミュレータシステムの開発と販売、esportsへの参戦、チーム運営、リアルレース参戦に取り組んでまいります。この場をお借りして関係者各位には心から感謝申し上げるとともに引き続きサポート、連携のほど宜しくお願い致します。

eSports参入を決めた分岐点

これまで1㎜も踏み込まなかった「esports」という分野。その中でも日本が誇る看板タイトルGTSports(PS4)が席巻している「esportsレーシング」という分野への挑戦。それは2020年3月末にIPeSのドリームマッチに参加してほしいという1本の連絡からスタートしました。それまで参加したことのesportsレースへの参戦にむけて、何を準備すべきなのか、まさに手探り。そこからのスタートでした。

ドリームマッチは結果というよりもまずは参加して様子を探る、という意味合いが強かったですが、勝つために何をしなければいけないか、必要な環境は何なのか、を考えるとてもよい機会になりました。ドリームマッチ自体は、スーパーGTで活躍されている選手がたくさん参加されていて、野尻選手や千代選手、宮田選手、坪井選手とそうそうたる顔ぶれ。そこに国内トップSIMレーサーの岡本大地くん、カワカナさん、小林さん、ガブリエルさんも加わって文字通りの「ドリームマッチ」となりました。

そして、ドリームマッチをきっかけにIPeSの2020シリーズに参戦するのですが4月の開幕戦は木村偉織選手のみの参戦、もちろん優勝狙いでの参戦です。予選からサーバラグが激しく、まともに走れる状況ではありませんでした。2020シリーズになりいろいろとレギュレーションも変わる中で参戦ドライバー全員でルール統一するということの難しさを実感しました。サーバラグについては運営側だけの問題ではなく、参戦者にルール報知・共有・遵守することと、ある一定のモラル(SNSコントロールも含めて)をもって参加することが大事であることを理解しました。偉織選手は結果としては優勝しながらも、あまりのサーバ状態の悪さゆえにノーカウントマッチとなり、幻の優勝レースという非常に悔しいレースでもありました。ただし、私たちゼンカイレーシングとしては、「esportsレーシング」に参戦する意味合いと今後の市場性、トレンドなどを多くを見聞きし感じることができましたし、継続参戦することの重要性、手ごたえを十分に感じることができた、ある意味ゼンカイレーシングの事業の方向性を考える上で大きなターニングポイントとも言えるレースでした。その後、事業内容に「esportsチーム運営、バーチャルレース参戦サポート」と書き加えるのを決めたことは言うまでもありません。

ところで、ゼンカイレーシングは、シミュレータ開発を軸に、リアルレース、バーチャルレース、企業R&Dアライアンスに取り組む事業体ですが、特に「esports」分野においては確固たるビジョンを掲げています。私たちZENAKIRACINGe-SportsTeamは単なるe-Sportsチームではなく、

「リアルでも速く、バーチャルでも速く、観る人に新しい可能性と感動を与える」

こちらをチームビジョンとして、新時代のレーシングドライバー像を独自に模索していきたいと考えています。これからのレース界は、小さな頃からのカート参戦経験や過去の経歴はもう関係なくなります。実際、16-17歳からPlaystationやPCタイトルのレースシミュレーションゲームが発端となり実際のレース活動を開始するドライバーも少なくありません。しかも、速い!レース業界のルールや文化はアタマで覚え、レースゲームと実車のGAPは感覚で埋めていく。岡本大地選手や冨林勇祐選手はすでにSIM業界やレース業界でも有名になっていますが、まさに、新時代のレーシングドライバーがすでにたくさん生まれてきているのも事実です。もしかすると、これからのレース業界では、リアルレースの実績だけではなく、バーチャルレースの戦歴や活動実績なども評価の対象になってくることと思います。これはドライバーにだけ言えることではなく、レーシングチーム側としても然り。昔ながらの燃料とオイルとタイヤを消費し、マシンをメンテナンスし走らせることに加え、バーチャルレースの参戦実績やesportsレーシングのノウハウなども必要になってくるでしょう。実際、実車版のインタープロトに対し、バーチャル版はIPeSであり、TOM’Sをはじめとしていくつかのレース関係者はバーチャルレースの必要性と重要性を認識し始めています。MINIのバーチャルレースもそうです。ゼンカイレーシングとしては、ほかのesportsレーシングチームとも手を取り合い、(後述の)スーパーFJやFIA-F4のバーチャルレースのシリーズ開催を実現したいと考えていますし、2021シーズンはVITA-01 MODの開発にも着手しているので、VITA-01のバーチャルレースの開催も検討しています。それぐらい、バーチャルレースの市場性、需要としては大きなポテンシャルが隠れています。欧米では賞金の額も数十万ドル以上になり、年間で賞金を稼ぎそれで生計を立てるプロesportsレーサーも生まれてきています。ヤン・マーデンボローのようにバーチャルからプロドライバーに転じる事例もこれから増えていくことでしょう。ランド・ノリスやシャルル・ルクレール、マティアス・ベッセなどF1やWec参戦ドライバーの多くは自宅に本格的なSIMシステムを普通に導入し、日々トレーニングに活用しています。しかも、SIMのソフトウエアやハードウエアにもかなり詳しい!esportsレーシングの大きな課題のひとつには、SIM環境の導入コストとスペースが大きな障壁となっていますが、コンパクトでかつ高品質な操作デバイスも安く提供ができ始めています。ゆえに、esportsレーシング分野はまだまだこれから伸びていくでしょうし、大きな可能性を秘めていると言えます。

インタープロトeシリーズ(IPeS)の初年度戦績

さて、本題に戻り、第2戦からはZENKAIRACINGとしても4名での参戦、第3戦から5名での大所帯での参戦。COVID-19でリアルレースに参戦したくても参戦できないドライバー多数のため、我々もそうでしたが、日本中から60名を超すドライバーの参戦でIPeSシリーズ自体は非常に盛り上がりました。ただし、2019シーズンは多くのSIMドライバーが参戦していましたが、参加を見送るSIMドライバーもいらっしゃる中で、まだまだ日本のesportsシリーズは黎明期であり、本当に日々手探りの状態であることを感じました。

IPeS第4戦では、地頭所選手、兒島選手のワンツーフィニッシュ。

IPeS第5戦では、 兒島選手2位、偉織選手4位

IPeS第6戦は、 地頭所選手優勝、偉織選手3位、前田選手4位、兒島選手5位と1-3-4-5フィニッシュ!

IPeS第7戦は、 偉織選手優勝、地頭所選手3位、兒島選手5位、前田選手7位の1-3-5-7フィニッシュ 。

IPeS第8戦は、地頭所選手3位、偉織選手4位、兒島選手17位。

そして、IPeS最終戦(第9戦)では、決勝ローリング直後アウトラップ1コーナー後になんと、、、偉織選手と兒島選手がチーム内でクラッシュ、惜しくもシリーズチャンピオンの座をApex選手に譲る結果となりました。(Apex選手、シリーズチャンピオンおめでとうございます!)

いずれ日本を代表するeSports大会の主催を目指して

IPeS以外の活動としては、ゼンカイレーシングとしての自前主催のスーパーFJバーチャルレース、スペシャルマッチとしてのFIA-F4バーチャルレース、地頭所選手の韓国スーパーレーススポット参戦。

スーパーFJとFIA-F4のバーチャルレースについては、両マシンのMODを自社開発でデータ所有していることからデータ再配布問題などもクリアできたので開催することができました。レースサーバも自前で用意し、1レースあたり最大20台参戦で特に大きなラグもなく、レース自体は開催することができました。ただし、レースの運営品質としてはまだまだ課題が多く、配信環境の整備、配信自体の習熟度向上、レースの運営・MCなど進行のレベル向上、スポンサー露出や配信番組自体のコンテンツ改良などで視聴者を増やしていく活動もしていかねばなりません。FIA-F4バーチャルレースについては、レースの様子を後日動画配信する予定でしたが、動画キャプチャがうまく撮れていなかったという体たらく、、楽しみにされていた方には、申し訳なく思います。

なんでもありの海外レース参戦で異文化交流!?

岡本大地選手の代理で、地頭所選手(#79)がスポットで参戦した「韓国SUPERRACE」は実は初の海外レース参戦でした。レース前日に声がかかり、サイトを見ると英語と韓国語のミックス。レースレギュレーションも韓国語、実際のレース開始後のリアルタイム配信もなんと韓国語!地頭所選手は最初はノーマークでしたが、唯一VRでの参戦ということと、予選から速いラップタイムを叩き出していたということもあり、決勝レースでは「VRヒカル!ヴィーアールー!ヒーカールゥ!(地頭所選手の名前は地頭所光なので、ヒカルが連呼されてました)」これはこれで足跡残せました。が、しかし、ほかのマシンはコースアウトしまくるし、コース復帰もショートカットしまくる、タイトコーナーやヘアピンではガシガシ当たってくるなど、初の海外レースにしてはまぁまぁモラル面ではひどいレースでした…w

ゼンカイレーシングのesports事業としての評価をするなら、厳しめに見て今年は20点とか30点とかそういうレベルだと感じています。ただし、5名のドライバーは各レースごとに最高のポテンシャルを発揮してくれたのでそれは100点以上の大きな評価をしたいと思います。昨年まではゼンカイレーシングとしてesportsチームもなければesportsドライバーもいなかったワケなので。。esportsレースへの参戦としたという点では大きな進歩でした。

2020シーズンは、私たちもいろいろと手探りの状態でもありましたが、IPeSへの参戦が主となり、IPeSを通じてesportsレーシングへの造詣を深め、esportsの可能性を体感することができ、非常に有意義なシーズンとなりました。今後は日本国内のeSportsレースだけでなく、海外のe-Sportsレースも視野に入れて活動をしていきます。実際、2021年シーズンの予定としては、IPeS2021シリーズへの参戦はもちろんのこと、iRacingの海外レース参戦、Assettocorsa CompetizioneのSROeシリーズへの参戦、rFactor2のLemanシリーズ参戦など参戦カテゴリの幅を広げていく予定です。

新型4軸モーションSIM開発

本流のシミュレーター開発においても、2019年にリリースした2軸モーションシステム(ZR-X2シリーズ)から、新型の4軸モーションシステム(ZR-X4)を2020年12月に新しくリリースし、すでに2台の4軸システムを納品させていただいています。この新しい4軸モーションSIMは、実際のクルマにタイヤが4つついているように、タイヤハブ、サスペンション位置にアクチュエータを配置。実際のマシン挙動のような自然なピッチ、ロール、ヒーブの再現が可能です。それらの動きは非常にしなやかです。また、大きな特徴のひとつに「4軸でヨーモーメントの発生」があります。ゼンカイレーシングオリジナルのSIM構造によりアクセルオンオフ時の挙動、進入・立ち上がり時の自然なヨーモーメントの表現に成功しました。また、ゼンカイレーシングのシミュレーターは完全なパッケージ製品ではなく、ユーザーの参戦カテゴリ、マシン特性、ドライバーの体形、乗り方、トレーニング目的に合わせてフルカスタムで製作しています。もともとニッチなSIM市場ゆえに、大量生産大量販売ではなく、1台1台を丁寧に製作し、長く使っていただけるようなSIMを提供しています。特に、PCソフトウエアが絡んできますので、日々のドライバアップデート、メンテナンスは非常に重要です。また、SIMはメーカー機種ごとに特性はあれど、完全なるIoT機器ですので、フレーム自体の増し締めやデバイスのセンサー交換などソフト・ハード両面において定期的なメンテナンスは最も重要な項目です。ゼンカイレーシングは、他社製のシミュレーターシステムであってもご連絡いただければ出張メンテナンス(個別にお問い合わせください)しますし、メンテナンスすることでシミュレーター自体の隠れた性能を引き出すことができますし、それを体感するとますますSIMにはまることは間違いありません。

ここまで、長々と2020シーズンの振り返りをさせて頂きましたが、単なるシミュレータ開発のみならず、SIM開発の延長線にあるesportsレーシングに関しても、よいキッカケを頂けたシーズンでした。これがなければesportsの波にかすりもせず、井の中の蛙でSIM開発ばかりに熱を上げてしまうところでした。ハードももちろん大事ですが、そのハードを生かすためのソフト、コンテンツはもっと重要だということを実感した1年でした。今年、得ることのできたたくさんの新しい知識と経験は、私たちZENKAIRACING eSports Teamが進化していくための非常に大きな成長ドライバでした。それは2021シーズンも変わることなく、逆に更にその意味を強めていくことになるのは明らかです。

2021シーズンは新たなドライバー達を加えて

2021シーズン、ZENKAIRACINGは既存の5名のドライバー(偉織選手、前田選手、兒島選手、蘇武選手、地頭所選手)に加え、グランツリスモ世界チャンプの冨林選手、若手のホープ川戸選手の2名を新たに加え、ドライバー総勢7名で戦ってまいります。もちろん、IPeSへも参戦しますが、それ以外の海外のGTレースやドリフトバーチャルレースにも参戦し、サーバ上で多くの皆さんとともに走り続けますので、2021シーズンもどうぞよろしくお願いいたします!

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