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ZENKAI eSports team #75 兒島弘訓選手
リアルレーサーとしてFJ、 FIA-F4とフォーミュラでの経験を積み、岡山国際サーキットのSUPER-FJ現コースレコードホルダー。
また学生時代の学生フォーミュラ開発経験に加え、現在プロフェッショナルとしてリアルレースについても国内トップカテゴリのエンジニアを務めている技術屋でもある兒島選手は、ZENKAIRACINGの新型4軸モーションSIMの開発も主導してきた。レーサーとしての経験、プロのエンジニアの経験を合わせ持つ兒島選手がZENKAIRACING eSports teamメンバーとしての初年度を振り返る。
シーズン当初、SIMレース参戦経験のあった兒島選手はすでに自宅にSIM環境を備えていた。
SUPER FJのシートを自宅シミュレータに活用するという、まさに技術屋が作った機能性に全振りした、良い意味で無骨なコックピットである。
この環境に、ZENKAIRACING林代表からマザーボード 、メモリ、グラフィックボード、シフターなどハード周りのサポートが贈られ、戦闘体制を補強して6月のIPeS第3戦富士からシーズンインを迎えた。
兒島選手は根っからのグランツーリスモっ子である。幼少期からグランツーリスモ仲間とオンラインレースを続けてきて、2020年はJeGT認定ドライバーに選ばれ、WEB CAR TOPチームからJeGTに出場を果たした。
「グランツーリスモシリーズを長らくやっており、その同じような環境でやっているからこそのクセが抜けず、序盤は非常に苦労しました。 」
ゲーム的とされるグランツーリスモと比べると、情報量が多く再現性の高いAssetto Corsaでは、やはりより繊細なドライビングが求められるようになる。
「リアルレースからも長らく遠ざかっているので、より順応速度が遅くなってしまいました。 後半戦では単独ミスやラグ、クラッシュに巻き込まれることがあり、結果につながりませんでしたが、その中でもデビュー戦で4位、鈴鹿での2連戦で2位を獲得できたのは自信となりました。」
2017年を最後にドライバーとしてはリアルレースから遠ざかっている兒島選手だったが、IPeSデビュー戦の第3戦富士では上位陣との熾烈なバトルの末、4位を獲得しておりその適応力は顕在である。
「 年間通しての反省点は本番に弱いことだと感じました。今までのリアルでのレースでもそうでしたが 自分にとって大きな課題の1つだと改めて感じました。 圧倒的な速さはもちろん目指していかなければならないですが、その課題を克服するために精神面の強化、そして、練習量の確保を目標に今シーズンは戦っていきたいです。」
クレバーで落ち着いた走りのイメージがある兒島選手だが、後半戦は予選の伸び悩み、決勝での不運な巻き込まれクラッシュが続き、初年度はシリーズランキングを5位で終えた。2021年シリーズこそ、本番力を一層磨き2020年未達の初優勝、そしてシリーズチャンピオン獲得を目指して貰いたい。
「ベストレースは鈴鹿の2連戦です。理由としては結果が出たからです。 周りがミスや接触で消えていく中、冷静な判断で2位を獲得できたのはよかったと思います。 ベストバトルはデビューレースのRd.3の岡田選手と地頭所選手との6周目1コーナーの3ワイドです。狭い隙間にねじ込んで1台オーバーテイクできたのは今見返しても自分かっこよかったなと思います(笑)」
このIPeS kurumaというマシンは無理をすると簡単にスピンしてしまうピーキーな車である。それを2台の間にねじ込んで、クリーンにオーバーテイクを完了したこのシーンはなかなかの鳥肌ものであった。
ZENKAIRACINGのSIM設計をより充実したものにしつつ、今年は以下のレースに挑戦する予定だという。 昨シーズンからのIPeSに加え、Asseto Corsa Competizione(ACC, ACのリニューアル版)ではThe GT World Challenge Asia Esports Championshipやその他のサーバーレース。iRacingでは各ウィークリー公式レース、公式耐久レースに参戦予定である。
2021年もZENKAI eSports team 兒島弘訓選手の活躍にご期待ください。
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